ヒューゴ語録


*第4章*
 :思い出は美しく:
 :英雄継承
 :あいつら、またつるんでやって来たよ
 :誰が連れ帰ってくれたのか・・・
 :せっかく演説かまそうと思ったのに
 :勝てない、纏まらない
 :まじない師を倒せ!



◇炎の英雄の待つ地◇


ヒューゴ
 「こ、これって・・・・・・・・」

ゲド
 「・・・・・・・・・・・・・・」
サナ
 「えぇ・・・・・炎の英雄・・・(名)
  わたしの愛した人は・・・・
  すでにこの世界にはおりません・・・・」
クリス
 「しかし、真なる27の紋章を宿す者には、
  永遠の生が与えられ・・・・・
  老いがおとずれないと・・・・・・・」
(ヒューゴ、クリスのほうを見る)
サナ
 「えぇ・・・・・だけど・・・・・
  あの人は・・・・・・・・・・・
  永遠の生よりも、
  わたしとともに老いることを
  選んだのです・・・・・」


(回想)
英雄
 「なぁ、サナ。
  お前は英雄の恋人って呼ばれるのを、どう思う?」
サナ
 「わたしは好きじゃありません。
  英雄なんて・・・そんな得体の知れないものの
  恋人になったつもり・・・ないですから。」
英雄
 「ははは、そうだよな。
  おれだってそうさ。
  いつの間にか、炎の英雄なんて
  持ち上げられてはいるが、
  別に正しいことのためだの、
  みんなのためだの
  そんな気持ちを持ったことは
  一度だってなかった。
  このグラスランドに生まれて、育った。
  だから、この地が荒らされるのが
  ゆるせなかった。
  その程度ではじめただけのお祭り騒ぎに
  みんなが、のっかっただけさ。」
サナ
 「英雄として、慕われるのは
  苦痛なの?」
英雄
 「この手に宿った真の紋章が、
  おれを英雄にしたわけじゃない。
  人は誰かに、自分の夢だったもの、
  理想だったもの、
  その残骸をおしつけようとする。
  その相手が、たまたまおれだっただけさ。
  迷惑さ。
  おれは、おれの好きなように生きて、
  好きなように死んで、
  それに文句を言う気もなければ
  文句を言わせる気もない。」
サナ
 「ふふ、あなたらしいわ。
  最近は、お行儀良くしてるかと思ってたけど、
  やっぱり変わらないのね。
  ちょっと、うれしいな。」
英雄
 「だから、おれはおれが大事だと信じたもの
  を守るためだけに戦う。
  ハルモニアとの秘密協定で、
  50年という時を得た。
  それだけあれば、おれの友とおまえにとっては
  十分だろう?」
サナ
 「わたし?
  少し足りないかもしれないわね。」
英雄
 「そうかもな。
  でも、少なくとも・・・・この目で
  大切なものが奪われる光景を
  見ることはないだろう。
  おれにとっては、それだけが大事さ。
  英雄の名よりも・・・・・・きみとともに
  いられる時間だけが・・・・・・」
サナ
 「(英雄の名)・・・・・・・・・・」



サナ
 「そう言って・・・・・彼は、自らの身に宿った
  真の紋章を、古シンダルの秘法を使って封じ、
  わたしとともに・・・
  朽ち果てるのを選んだのです。」
クリス
 「・・・・・・・・・・・・・・・」
ゲド
 「まったく・・いつもそういうヤツだった・・」
ヒューゴ
 「じゃ、じゃあ・・・・炎の英雄は・・・・
  グラスランドの地を守る英雄は・・もう・・・」
サナ
 「あなたの大事なものを守るのは、
  形なき死者の影ではなく、
  あなた自身のはずですよ、少年。」
クリス
 「しかし、ハルモニアの軍勢を前に
  争いを続けるグラスランドの諸部族とゼクセンを
  まとめるには・・・・・・・」
サナ
 「(英雄の名)は、それを
  英雄の名ではなく、自分自身の力で
  なしとげました、そうでしょう?」
ゲド
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
サナ
 「ゲド・・・・・あなたはまだ、
  (英雄の名)を許すことが
  できないのですね。
  いつもそうだった・・・
  あなたはいつも理想主義者で、
  (英雄の名)は、いつもあなたに
  励まされていた。
  でも・・・時には、それが彼を傷つけていたことを
  知ってほしかった・・・・・・」
ゲド
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
サナ
 「(英雄の名)は、わたしに幾つかの
  言付けを残しました。
  わたしが、今日ここに来たのもそのおかげ。
  真なる紋章を宿した彼には、
  いくばくかの未来が
  見えていたのかもしれません。
  彼の封じた”真の火の紋章”はこの奥で
  古シンダルの秘法に守られて、
  静かにねむっています。
  あなたがたが、望むのなら
  そこへの扉を開きましょう。
  それは、炎の英雄の名と力とその悲しみを
  受け継ぐことになります。」
ヒューゴ
 「炎の英雄の名を受け継ぐ?」
クリス
 「それは・・・・誰が?」
ゲド
 「われわれ3人のなかに、
  炎の英雄の継承者がいるというのか?」
サナ
 「(英雄の名)は、時折言っていました。
  運命はうつろいやすく、
  それは定められたものではないと。
  人の意志の力の前には
  運命さえも道をゆずるのだと。
  (英雄の名)は、あなたがた3人が
  この地にあらわれ
  真の火の紋章を受け継ぐと言い残しましたが、
  それが誰なのかは、教えてくれませんでした。
  道を開くのは、運命ではなく
  人の意思なのだと信じていたから・・・・
  炎の英雄の名を継ぐ者・・・・・
  それは、運命ではなく、人の意思が
  決めるものです・・・・・・」

(英雄選択)

ヒューゴ
 「おれは・・・・・はじめての戦いの中で・・・
  友達を失い・・・・・・・
  軍曹は、それが戦いというものだと言ったけど、
  あんなことが2度と起こらないような・・・
  そんな力が、この手に与えられるなら・・・・・」
 「(英雄の名)さん。
  おれは、あなたの気持ちを知ることも
  想像することもできないけど、
  あなたの持っていた力が、
  いまのおれたちには必要なんだって思う。
  だから、力を貸して・・・・いや、
  おれに、その力を与えてほしい・・・」
(英雄の棒に手をかざす)


サナ
 「(英雄の名)の名は、
  あなたに引き継がれました。
  炎の英雄、ヒューゴ。
  彼との最後の約束を果たすため、
  真の紋章への扉を開きましょう。
  そこで、待つ試練をくぐりぬけ
  真の紋章に、それを受け継ぐ資格を
  示してください。」
ヒューゴ
 「うん、わかったよ。」
サナ
 「それでは、案内しましょう。
  よろしいですか?」
ヒューゴ
 「うん。」{1}
 「ちょっと待って。」{2}


{2}
ヒューゴ
 「ちょっと待って。」
サナ
 「わかりました。
  準備が整ったら、おしえてください。
  案内しましょう。」
(会話終了)

サナ
 「それでは案内をして
  よろしいですか?」
ヒューゴ
 「はい。」{1}
 「いいえ。」


{1}
ヒューゴ
 「うん。」(「はい。」)
サナ
 「では、こちらへ・・・・」


サナ
 「ここに、真の火の紋章が眠っています。
  先へと進み、道を開いてください。」
ヒューゴ
 「ここは・・・・・・・・・・」
(火の紋章の化身が現れる)
 「これが・・・・・試練か・・・・・」

(戦闘)

ヒューゴ
 「勝った・・・・・・これで・・・・
  資格が・・・・・・・・」
(真火紋宿る)
サナ
 「これで、わたしの役割も終わり。
  さぁ、もどりましょう。
  今を生きるものには、今という時を
  動かす義務があります。」



ヒューゴ
 「クリスさん・・・・
  それから、ゲドさん・・・・・ですよね・・・・
  おれに、真の火の紋章が宿った
  意味はわからないけど・・・」
??????(仮面の男)
 「目的も、真の紋章の意味もわからぬ者が
  それを持っていてもしかたないだろう?」
サナ
 「な、なぜここに・・・・
  ここは封印された場所のはず・・・・・・・・」
仮面の男
 「その封印を、ついさきほど、
  みずから解いたじゃないか。
  そうなる前に、
  その紋章を手に入れるつもりだったんだけどね。
  どうしても、この場所がわからなかった。
  炎の英雄とは、
  ずいぶんと狡猾な男だったみたいだね。
  ルビークに、セフィクラン、アルマ・キナンと
  多くの場所をさまようことになってしまった。
  まったく、苦労をかけてくれたが
  これで終わりだ。
  その紋章を渡してもらう。」
ヒューゴ
 「おまえは、高速路で・・・・・」 (驚く)
ユーバー
 「ふん、あの時のガキか。
  こんなヤツに真の紋章が宿るとは
  つくづく、わからないもんだな。」
ヒューゴ
 「くっ・・・・・・・・・・・・」
仮面の男
 「まだまだ、やらなければならないことは
  多いのでね。
  早くその紋章を渡してもらえないかな?」
ヒューゴ
 「この紋章はわたさない!」{1}
 「わかった・・・・・・・・・」{2}


{1}
ヒューゴ
 「この紋章はわたさない!
  これは・・・炎の英雄の・・・・・・
  その想いを受け継いだ証だ!!!」

{2}
ヒューゴ
 「わかった・・・・・・・・・」
仮面の男
 「わかってもらってうれしいよ。
  きみには、その紋章を受け継ぐ資格が
  ないのだからね。」
ゲド
 「この紋章をおまえにわたすわけにはいかん!」
クリス
 「カラヤの少年よ!
  戦う意思がないのなら、
  その紋章の資格は、わたしが受け継ぐぞ!!」


仮面の男
 「抵抗するつもりがあるのかい?
  どっちでもいいんだけどね。
  手間が少し増えるだけだ。」
 「さぁ、やろうか?
  炎の英雄さん。」

(戦闘)


(勝った場合)
仮面の男
 「ば、ばかな・・・・・・・」
ユーバー
 「信じられないな。
  すでに、真の紋章の力に目覚めつつあると
  いうのか?」
アルベルト
 「そのはずはありませんが・・・・」
仮面の男
 「しかたないな・・・・・・・・」
サナ
 「いけない!
  あれは、真の紋章の力!!!!」
ヒューゴ
 「くそっ!!!!!!!!!!!」

(負けた場合)
仮面の男
 「さぁ、そろそろ観念して
  紋章をわたしてもらうよ。」
サナ
 「だめ、それをわたさないで・・・!」
ヒューゴ
 「くっ・・・・くるな・・・・・・」
仮面の男
 「それはきけない頼みです。」
ヒューゴ
 「くるなぁーー!!!!!!!!!」


(英雄の幻影、現れる)
仮面の男
 「い、いまのは・・・・・・・・
  炎の英雄の遺志か?」
ユーバー
 「だが、しょせんは悪あがきだろう?」
セラ
 「いえ、まってください。
  今ので・・・・ゲートが・・・・・・・・・・」
軍曹
 「な!な!なんだ?ナンダァ????」
ナッシュ
 「こ、ここは????」
エース
 「た、大将!!!!
  なんですか、これは!!!!!!」
仮面の男
 「こ、これは・・・・・・・・・」
アルベルト
 「どうも、この場所には
  炎の英雄の遺志が強く残っているようですね。
  ここで戦うのは得策とは言えません。
  セラ。」
セラ
 「はい。」
仮面の男
 「どうして・・・どうして、思うようにならない?
  それが紋章の意思か・・・・・・・」
ヒューゴ
 「お、おい、待て!!!!!
  ズルいぞ、逃げるのか!!!!!!!!!」
仮面の男
 「その紋章はあずけておくよ。
  でも、いずれ必ず・・・・・・・・・・」
軍曹
 「おい?
  なんだ?なんだ?なんだ???
  ここは、どこだ?????」



◇チシャの村◇


ヒューゴ
 (ベッドの上で目覚め、上半身を起こす)
 「ふぁぁぁ・・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・?
  ここは?」
軍曹
 「よぉ、起きたかヒューゴ。
  どうした?ここは、チシャの村だぜ。
  見覚えあるだろう?
  おまえさんは2回目なんだからな。」
ヒューゴ
 「どうして・・・・たしか・・・・・
  炎の英雄が眠っていた・・・
  あの洞窟から抜けだして・・・・・・・・・・・」
軍曹
 「その途中で、気を失ったのさ。
  みんな、びっくりしたぜ。
  突然、倒れるもんだからな。
  サナさんが言っていたよ。
  真の紋章の力を使ったせいじゃないかって。
  なんだか、疲れていたみたいだしな。」
ヒューゴ
 (ベッドに腰掛ける)
 「そうか・・・・・・・・
  たしかに・・・・記憶が・・・・・・・・・・
  ねぇ、軍曹。
  なんだか、外が・・・・・・・・」
軍曹
 「あぁ、大変なことになってるぜ。
  外に、カラヤクランとリザードクランと、
  鉄頭たちが勢ぞろいに、
  ハルモニアの傭兵までいるんだ。
  殴り合いにならないのが、不思議なぐらいさ。」
ヒューゴ
 「どうして、みんなここに?」
軍曹
 「なんだか、すでにルシア族長とゼクセンの
  サロメっていう鉄頭の間じゃあ
  話がついたみたいなんだが、あのイザコザは
  ハルモニア軍の仕業だったらしい。
  だが、それが本当だとしても
  そう簡単に納得できる話じゃないけどな。
  とくにリザードクランは、族長を殺されているんだ
  怒りがおさまるとは思えないさ。」
ヒューゴ
 (立ち上がる)
 「そうだな・・・・・・・
  おれも・・・やっぱりルルのことが・・・」
軍曹
 「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ヒューゴ
 「でも・・・・・・・・・・・・」



◇チシャの村、入り口◇


サロメ
 「だから、それはハルモニア軍の魔術だと
  言っているのです。
  幻の術です!!!!!!!!!!」
デュパ
 「だが、われわれは、確かにこの目で見たのだ。
  おまえたちの姿をな。
  ゼクセンの鉄頭の言葉と、この目で見たものと
  どちらを信用すべきだと言うのだ?」
サロメ
 「このような争いを続けることこそが、
  ハルモニア軍の狙いだと
  なぜわからないのですか!!」
ビッチャム
 「なら、わがカラヤの村で流れた血も
  まやかしだと言うのか?」
パーシヴァル
 「・・・・わが騎士団も、あなたがたクランも、
  この地がなければ存在することはゆるされません。
  この地をハルモニアの手に
  わたすというのですか?」
バズバ
 「ハルモニア軍はもう何十年も
  攻め込んでくることはなかった。
  やつらは、われらを恐れているのさ。
  ”炎の英雄”とともに戦ったわれらをな!!」
ルシア
 「ヒューゴ・・・・・・・・・・」
ヒューゴ
 「母さん。」
バズバ
 「そして、われらシックスクランの一つ
  カラヤクランの族長ルシアの息子に
  炎の英雄の紋章が宿った。
  新たなる炎の英雄を得たわれらが
  負けるものか!!
  それが、ハルモニアであろうと、
  ゼクセンであろうとな!!!!!!!」
ヒューゴ
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 (右手を掲げる)
 「聞いてください!!!
  おれの右手に、”真の火の紋章”が宿りました。
  かつての英雄”(名)”の
  残した紋章と・・・
  そして、
  その志を引き継ぎたいと思っています。」
  (目を閉じて、開く)
 「おれは、英雄になりたいと思っていた。
  力を持つ英雄に!!
  そして・・・・・・あの夜を、
  ルルを失ったあの夜を繰り返さないと・・・
  いや・・・・クリスさん、
  おれは、あなたに復讐したかっただけかも
  しれません。
  ルルの仇をとりたかっただけかも。」
クリス
 「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ヒューゴ
 「でも、そのあなたが
  グラスランドのために・・・チシャクランのために
  戦っていた姿を見た・・・・・・・
  おれはそれを見て、いらだった。
  それを許すことができなかった・・・・・・
  なぜ、敵であるあなたが
  ぼくらを・・
  グラスランドのために戦っているのか・・・
  それがわからなかった・・・
  でも、今ならそれがわかる・・・・
  そんな気がする・・・・・・・」
  (周りを見回す)
 「簡単なこと・・・・・・
  目の前で、人が殺されることを
  許すことができない・・・・・・・・・
  誰かの命が無為に失われるのが
  くやしくてならない!!!!
  そういう簡単な気持ち。
  それが・・・あの時のクリスさんの気持ちで・・
  多分、炎の英雄”(名)”さんの
  気持ちだったんだと思う。」
 「おれは、炎の英雄の洞窟で、
  ハルモニアの魔術師と戦った!!!!
  そいつは、この紋章を狙っていると言っていた。
  ハルモニアは、
  グラスランドを恐れてなんかいないし、
  それに・・・・・・」
リザードクランの戦士
 「敵だ!!!!!!!!
  ハルモニアの軍勢・・・
  大軍だ!!!!!!!!!!
  あんな軍勢は見たことがないぞ!!!!!!」
デュパ
 「なんだと!!!!!!!!!!!!!」
サロメ
 「くっ・・・・・・・おそかったか・・・・・」
バズバ
 「行くぞ!!!!!!!!!!」
ルシア
 「とにかく今は・・・
  おくれるなよ!!!!!!!!!!!」
サロメ
 「クリスさま、われわれも
  行きましょう。
  今の状態で、どれだけやれるか
  わかりませんが・・・」
クリス
 「そうだな。」
 「ヒューゴ・・・・・・・
  わたしをかいかぶりすぎだ・・・・・
  わたしは、騎士。
  戦いとなれば、剣をふるうのに
  臆することはない。
  だが・・・矛盾だな・・・・・・・・
  おまえの言う気持ちも存在することは
  認めよう・・・・・・」



シーザー
 「まったく、どいつもこいつも血の気が
  多いんだからな。
  どうする、ヒューゴ?おまえらも行くかい?」
ヒューゴ
 「おれも、行く!」{1}
 「ちょっと、待ってくれ・・・」{2}
 「いや、おれは行かない・・・・」{3}


{2}
ヒューゴ
 「ちょっと、待ってくれ・・・」
シーザー
 「ああ、いいぜ。」

{1}
ヒューゴ
 「おれも、行く!」
シーザー
 「オーケィ。
  止めたって無駄だろうな、炎の英雄。
  でも気をつけろよ・・・
  こいつは、勝てる戦いじゃない・・・・」

(集団戦闘)
軍曹
 「やってる、やってる!
  行くぞ、ヒューゴ!!」
ヒューゴ
 「わかってるよ、軍曹。」


{3}
ヒューゴ
 「いや、おれは行かない・・・・」
シーザー
 「それは、賢明だな。
  さて、行こうか?」
ヒューゴ
 「え・・・・?
  どこに?」
シーザー
 「決まってるじゃないか、ダックの村まで行って、
  退却してくるグラスランド・ゼクセン連合軍を
  お出迎えさ。」
ヒューゴ
 「退却って・・・・・」
シーザー
 「あの、バラバラの集団じゃあ
  ハルモニア正規軍の集団戦法にかないっこない。
  おれの予測じゃあ、退却してくるのは
  ダッククランの村さ。」
アップル
 「むこうで、怪我人の手当ての準備を
  させておきましょう。」



◇ダックの村◇



アップル
 「じゃあ、さっそく
  怪我人の収容の準備をしてもらいましょう。」
軍曹
 「なら、村長におれが口をきいてやるよ。」

村人
 「な・・なんだぁ・・・・なにごとだぁ???」
シーザー
 「もうか・・・・・・
  思った以上に早かったな。」
アップル
 「ハルモニア軍が本気になっている・・・」


軍曹
 「ひどいもんだ・・・・」
アップル
 「あれは、ハルモニアの地方軍だけじゃ
  ありません。
  本国の軍も1軍派遣されています。
  ここまで本気を出してくるとは
  思いませんでした。」
シーザー
 「それだけ、”炎の英雄”を
  恐れているってことだろう。」


サロメ
 「ですから、すぐにも協力体制をつくらなければ
  負けを繰り返すだけだと、
  なぜわからないのですか!!」
デュパ
 「ふん、あれはお前たちがいたから
  後ろを気にして自由に動けなかっただけだ。」
サロメ
 「われわれを信用できないと?」
ルシア
 「しかたあるまい。
  われわれの過去の因縁をすぐにも
  忘れろというのか?」
サロメ
 「忘れろとは言わない。
  ただ、この一時だけ、それに目をつぶり、
  協力が必要だといっているのだ。」


ゼクセン兵士
 「クリスさま!!
  ハルモニアの軍勢が現れました!!!!」
クリス
 「なに!
  ムチャを・・・・・・・・」
パーシヴァル
 「強行軍で一気に攻め落とすつもりですか。
  なめられたものですね。」
兵士
 「い、いえ・・・・・新手の軍勢です・・・・・」
サロメ
 「では、ハルモニアは正規軍3軍以上を
  派遣しているということに・・・・・・・・
  信じられません。」
クリス
 「・・・・・・・・・・・・・・・・」


ルシア
 「3つ目の軍勢?
  いったい、どれだけの大軍が・・・・・」
デュパ
 「だが、われわれの方にもこのダッククランと、
  大空洞からの援軍が到着している。
  今度こそ、やつらにわれらの力を
  見せつけてやる!」
クリス
 「会戦を挑むというのか?
  それは無茶、いや無謀だ!!!!!!」
ビッチャム
 「それが、われらの戦い方だ。
  おまえたちが、われわれより卑怯な策に
  詳しいことはよく知っているけどな。」
サロメ
 「それは・・・・・・・・・・・・・」
デュパ
 「ここで、口論を続けてもしかたあるまい。
  全ては戦いの場でカタを付ける。
  われわれは先に行くぞ!!!
  協力する気があるなら、ついてくるんだな。」
クリス
 「くっ・・・・・・・・・これでは・・・・・」



軍曹
 「じゃあ、おれたも行こうか。
  ちょっとは人手がほしいところだ。」
アップル
 「待ってください。
  やみくもに戦っても、敵の思うつぼです。
  それよりも、わたしたちには
  やることがあります。」
ヒューゴ
 「やること?」
アップル
 「えぇ、ハルモニアの軍勢は
  いくらなんでも多すぎます。
  先ほどの1軍に、左右に展開しようとした軍、
  そして今度の軍と・・・
  どうも、敵の中に
  幻の魔法の使い手がいるようです。
  おそらく、今回も・・・・」
軍曹
 「じゃあ、なんだい
  攻めてきているのは、
  幻の軍隊だっていうのかい?」
アップル
 「全てがそうというわけではないでしょうが、
  少なくとも半数は、そのはずです。」
軍曹
 「それで?」
アップル
 「それだけ、大規模な術であれば
  術者には大変な集中力が必要です。
  ですので、そこに奇襲をかければ・・・」
ヒューゴ
 「幻は全部きえるってことだね。」
軍曹
 「それはいいが、その術をかけている
  まじない師はどこにいるのか、
  わかっているのか?」
シーザー
 「それなら、だいじょうぶ。」
ヒューゴ
 「アイラ、きみも無事だったんだな。」
アイラ
 「あぁ、ヒューゴ。
  なんだか、お互い大変だったみたいだな。」
シーザー
 「とりあえず、策の下準備はしてきた。
  いろいろと話をつけて、使者を出すのに
  時間はかかったが、これがおれの仕事だ
  しかたないな。」
軍曹
 「それで、まじない師を見つけるのは?」
アイラ
 「それなら、あたしにまかせておいて。
  カラヤの村が襲われる直前に、
  女のまじない師を見たんだ。
  あいつ、姿を消してみせたりしていた。
  顔もばっちり覚えてるし・・・精霊たちに頼んで
  後をつけることもできるはず。」
軍曹
 「そりゃ、心強い。」
シーザー
 「それじゃあ、ヒューゴ。
  さっそく出発しようぜ。
  あいつらのまやかしを、ぶっつぶしてやる。」
ヒューゴ
 「そうだな、行こう!」{1}
 「ちょっと、待ってくれ。」{2}


{1}
ヒューゴ
 「そうだな、行こう!」 (拳を握る)
軍曹
 「あぁ、一泡ふかせてやろうぜ。」

{2}
ヒューゴ
 「ちょっと、待ってくれ。」
アイラ
 「なんだい、ヒューゴ。
  水をさすなよ。」
(会話終了)



ヒューゴ
 「あれだな・・・・・・」
アイラ
 「あぁ・・・あいつだ・・・・・・・」
シーザー
 「いいな、別にたおす必要はない。
  集中を解くだけだ。」
ヒューゴ
 「あぁ。」 (頷く)

(戦闘)

ヒューゴ
 「おまえが、まじない師だな!!!!」
アイラ
 「何をたくらんでいるのか、知らないけど!!」
セラ
 「な、なにごと・・・
  くっ・・・・・・・・・・・・・
  しまった・・・・・・・集中が・・・・・・」
ハルモニア兵
 「セラどのを守れ!!!!!」(※)

(戦闘)

ヒューゴ
 「なんだい、ハルモニアの戦士も
  たいしたことないな。」
アイラ
 「数が多いだけ、
  1対1なら、負けないよ!!!」
セラ
 「あなたは・・・・・・
  真の火の紋章の・・・・・」
ヒューゴ
 「あの時は、紋章に助けられたけど・・・
  今度は、おれの力で!!」 (左手を上げる)

(戦闘)

セラ
 「しまった・・・・・
  このままでは・・・・・・・」
ヒューゴ
 「ふぅふぅふぅ、
  もう少しだ!!!!!!!」
ユーバー
 「そうはいかんな。
  彼女は、まだ必要なんでな。」
ヒューゴ
 「待て!!!!!!」
シーザー
 「もういい、策は成った。
  おれたちも、ブラス城へひきあげよう。」



第4章その2へ